こんにちは!システムフレンドの前本です。
今回は、ソニーのモバイルモーションキャプチャーシステム「mocopi」の12点トラッキングを実際に試してみた記録をまとめました。
mocopiを2セット、さらにレシーバーも所持している方は比較的少ないと思われるので、貴重な体験レポートになるかもしれません。
🎥 mocopi(モコピ)とは?
mocopi(モコピ)は、ソニーが開発・販売するモバイルモーションキャプチャーシステムです。
直径約3.2cm・重さ約8gの小型センサーを体の各部(頭・腰・手首・足首など)に装着し、スマホやPCと接続することで全身の動きをリアルタイムで3Dデータ化できます。
従来の大がかりな設備は不要で、屋内外問わず、手軽にモーションキャプチャーが可能です。VTuberやメタバース、3Dキャラ制作など幅広い用途に活用されています。
特長まとめ:
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専用アプリとの接続で簡単セットアップ
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高精度トラッキング(ソニー独自のアルゴリズム搭載)
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BVH/FBX出力による外部ツール連携対応
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12点構成(Proモード)でさらに精密なキャプチャーが可能
加えて、12点トラッキング製品の発表会でソニーのエンジニアの方から伺った話によると、
「レイテンシー(遅延)を極限まで抑えるために、あえて社外のレシーバーを使わず、自社開発にこだわった」とのこと。
このこだわりが、mocopiの滑らかな動きと応答性に大きく貢献しているようです。
参考:公式サイト

📦 導入の背景と目的
たまたま会社に2セットのmocopiがあったので、12点構成でのトラッキングに挑戦してみることにしました。
目的は以下の通りです:
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mocopi 12点Trackingの試用レポートを記録として残す
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導入プロセスの把握とハマりポイントの確認
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キャリブレーションと録画テストを通じて業務活用の可能性を探る
🧩 セットアップ:思った以上に工程が多い!
1. センサー装着&ラベル貼り
装着用バンドに各センサーを取り付ける際、センサー番号と部位を間違えないようにラベルシールを貼る作業が発生します。
特に12点だと混乱しやすいため、ピンセットが大活躍しました(笑)。
ただしこの作業は初回だけなので、2回目以降はスムーズに進むと思います。
2. mocopi PCアプリのインストールと起動
ソニー公式サイトからmocopi PCアプリをダウンロードし、PCにインストールします。
インストール後、アプリを起動して、ログインや初期設定を済ませます。(※詳細な注意点については後述の「ハマりどころ」セクションで紹介します。)
このアプリが、センサーの接続・キャリブレーション・録画の操作すべての中核になるため、セットアップの最初のステップとして非常に重要です。
3. センサー・レシーバー接続
PCとデータレシーバーをUSB接続し、センサーを専用ケースから取り出します。
アプリ側でセンサーのシリアル番号を認識し、全台数が正しく表示されているかチェックします。
4. ペアリング開始
12個のセンサーをHEADから順番にBluetoothでペアリング。
🎛 トラッキングモード・キャリブレーション
5. トラッキングモード選択
12点構成を選び、各センサーをアバターの体にマッピングしていきます。
「左手首=WRIST L」など、センサーとモデルの対応がズレないように要注意。
6. キャリブレーション
指定のポーズを取り、センサーの基準姿勢を記録。
立ち位置や姿勢が崩れているとキャラの動きに違和感が出るので慎重に。
🎥 モーションの記録と連携機能
7. 録画テストと外部連携
mocopi PCアプリ上でアバターを操作してみました。
動きは非常に滑らかで、特にクロス動作(手の前後など)の追従性が優秀!
出力形式はBVH/FBX対応で、外部3Dソフトやアバターとの連携も簡単。
⚠ ハマりどころと注意点まとめ
センサー周り
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12点分のセンサー装着がなかなか面倒!
バンド12本を取り付ける作業をひとりで行うのは、なかなか骨が折れます。 -
ラベル貼りが初回は大変だが、繰り返し使うなら問題なし
アプリ関連
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Microsoftアカウント経由の決済で何度も失敗
FireWallやキャッシュクリアも試しましたが、根気が必要でした。
決済まわり(最大の難所)
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mocopi PCアプリの無料体験を始める前に、クレジットカード登録が必須
手持ちのVISA/Masterではなぜか決済が通らず…
最終的にAMEX(アメリカン・エキスプレス)カードを新しく取得して通過しました。
カードの取得に数ヶ月かかってしまい、体験レポートの公開が遅れてしまいました(笑)
無料体験を試すだけでもカード認証が必要なのは、製品体験として少しハードルが高い印象です。
💡 まとめと活用イメージ
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mocopi 12点トラッキングは導入コストは高めですが、それに十分見合う精度と表現力があると感じました。
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弊社の場合、アプリに埋め込むアバター・AIアバターの動作収録など多用途で活かせそうです!

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