以前のブログで、スマートフォンやタブレットに搭載されたセンサーからの深度情報を活用できるToF ARツールキットの様々な機能やその活用例をご紹介しました。
ツールキットを利用した一部のサンプルアプリはコードが公開されているので、自身の開発環境にて内部の構成を確認することが出来ます。
このような公開されたサンプルコードは、開発の際に有用です。サンプルプロジェクトのシーン構成や使用されているコードを確認して、自分が実装したい機能に必要と思われる部分を探し出して、なるべくそのままロジックを利用することができると思います。その後、動作確認は機能を単体でテストするというよりは、アプリに組み込まれた状態でテストすることになると思います。
サンプルアプリがあることによって、このような作業はスピーディーに実施できるわけですが、全くストレスがないわけではありません。コードの中で必要な部分を見落としていたり、必要な設定が抜けていたり、取得したデータが想定と違っていて意図した挙動にならないといった問題はしばしば発生します。その際、スマートフォン等のデバイスに搭載されたセンサーからのデータは、UnityのPCデバッグで直接取得することができないので、開発用PCでビルドし実機で確認し、問題があれば開発用PCに戻ってコードを修正し再ビルドして実機で確認するといった作業が繰り返され、ちょっとした調整に時間がかかってしまうという課題があります。
ToF AR Server
上記に記載した開発時のデバック時の問題をスムーズに解決できるのが「ToF AR Server」アプリになります。
このServerアプリを利用すると、開発PC上のUnityでスマートフォン等に搭載されたセンサーのデータをServer経由で取得してデバッグできるようになります。データ取得の流れは実機で動作させた場合と全く同一なので、開発者は差異を意識する必要はありません。
Serverアプリ実行中のスマートフォン
Hand認識デバック中
Unityでのデバック実行中画面
取得データの中身を確認しながらデバックが可能
上記では例としてHandコンポーネントのデバック状況を紹介しましたが、ほとんどのコンポーネントに対応しているので、確認作業が大幅に軽減されます。
有線/無線のネットワーク接続に対応しているので、離れた場所にスマートフォンを配置して全身を写しながらBobyコンポーネントの機能をデバックするといった使用も可能です。
ネットワークを介する影響で実機動作よりすこしだけラグがあるのですが、デバックする上では気にならないレベルかと思います。
「ToF AR SDK」を使用する際にはぜひ活用してみてください。
上記ブログの内容に少しでも興味がありましたら、お気軽にご連絡ください。
紹介したアプリに関するご質問や、操作方法の疑問点などの回答も可能です。
弊社のエンジニアがフレンドリーに対応させていただきます。