既存システムをFemto Boltで動作させるサービスを開始しました
弊社では様々な案件で「Kinect」センサーを使用して体の骨格を認識し、動作の判定などを行ってきました。
2010年に「Kinect」ブランドが登場し、「Kinect V2」「Azure Kinect」とデバイスが提供されてきましたが全て生産終了となりました。ですが、同時に中国メーカー「Orbbec」の新ブランド「Femto Bolt」に引き継がれることもわかっており、今後は「Femto Bolt」を使用する機会が多くなる可能性があります。
今回は「Femto Bolt」の動作確認や使用感、性能検証を行ったので、情報を共有したいと思います。
環境セットアップ
「Femto Bolt」動作検証する為に「Azure Kinect SDK」のWrapperを使用します。
1.Azure Kinect SDKをインストール
2.Azure Kinect Body Tracking SDKをインストール
3.ORBBECのAzure Kinect Wrapperを入手
4.公式ドキュメントのセットアップ手順に従って各ViewerのSDKライブラリファイルを入れ替えて動作を確認
(Azure SDK Viewerは2.1.2(2.1.1のステップは不要)、Azure Body Tracking SDK Viewerは3.1.1に記載されています)
「Azure Kinect Body Tracking SDK」のインストールフォルダを複製し、一方のみにWrapperを適用すると「Azure Kinct」「Femto Bolt」を同時起動することもできます。
▲Color&Depth Viewer (左 : AzureKinect 右 : Femto Bolt)
▲BodyTracking Viewer (左 : AzureKinect 右 : Femto Bolt)
デバイスを横に並べて動作させたので若干差異がありますが、DepthデータやBodyTrackingの認識はほぼ同様の動作が確認できました。
Unityでの使用
Unityで「Azure Kinect」を動作させるにはMicrosoftのサンプルプロジェクトを参考にする方法がメジャーでした。プロジェクト構成を変更して「Femto Bolt」に対応させる方法がベストですが作業を進めたところ調整部分が多く、調整と確認作業に時間が掛かることがわかりました。
代替案として、上記の調整を行ってくれているUnityAssetsが公開されているのでこちらの動作確認を進めています。
Azure Kinect and Femto Bolt Examples for Unity
まとめ
根本の仕組みが同じなので当たり前ではありますが、既存アプリは今までと変わらない運用ができそうです。
Pluginの入れ替え作業などは必要とはなりますが、判定のロジックを大きく調整する必要などはなさそうです。
デバイス自体のサイズがコンパクトになっているので、配置場所に困っていた場合は解消される可能性も見えてきました。
長時間の連続稼働時の挙動などは未検証なので引き続き調査は進めたいと思います。
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